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山室畳内装店

 

創業百年。漢字で書けばわずか4文字だが、その歴史の重さは何文字あっても表現することができない。湯河原の地で4代にわたって事業を営み、新たな挑戦を続ける山室畳内装店を訪れた。

 

 

湯河原の住宅街に山室畳店の看板を発見した。通常、職人の領域に立ち入ることはご法度であるが、今回は許可をいただいてお邪魔した。

 

 

畳を裁断したり縫製したりする巨大な機械が工場の奥に鎮座している。その手前で、4代目にあたる代表・山室真一(やまむろしんいち)さんが休むことなく手を動かす。

 

訪問したときは特殊なサイズの畳の裁断作業をおこなっていた

 

「写真を撮るなら畳を持ちましょうか?」という謎のサービス精神を発揮する山室さん

 

山室畳内装店は、畳はもちろん、ふすまや障子、クロスなど内装業務全般を生業としている。畳離れもある。海外の安い製品もある。それでもこうして今日まで営業を続けてきたことが、技術力の高さや品質の良さ、何よりも人柄の証しである。

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

正方形の縁(へり)の無い畳や縁の模様に特徴のある畳など、一言で畳と言ってもさまざまな種類がある。山室さんは、お客の要望をくみ取り、お客の要望の上をいく作品を生み出し続けている。

 

湯河原らしいミカンの縁の畳 民宿などで特に好まれる (画像提供:山室畳内装店)

 

「Yugawara Manazuru PR」が推したいのは、畳の魅力を活かした雑貨の数々だ。2014年、「山室畳店」のブランドで雑貨の制作・販売を開始した。

 

山室さんいわく「最初に作ったのは、いわゆる“置きいぐさ”。畳の余分な切り落とし部分を丸め、縁でとめたものだった。『いい香りがする畳』って。イベントで300円で販売したけど、1個しか売れなかった(苦笑)」。

 

しかし、それから10年以上。畳の風合いを活かした雑貨はすさまじい人気となっている。ブックカバーやスマートフォンケース、バッグ、ポーチ、ティッシュカバー、アクセサリーなど、種類は30以上に膨れ上がっている。

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

あまりの人気ぶりに、毎週末、どこかのイベントに出店していると言っても過言ではない。

 

(画像提供:山室畳内装店)

 

最後に今後の展望を問うと、「親切・丁寧に仕事する」と山室さんは即答した。その直後、「なんか安っぽいな…」と言って再考したのち、「でも、やっぱりそれしかないんだよな」と語った。

 

「親切・丁寧」

 

少々気恥ずかしいこの言葉を堂々と放つことができる。畳職人4代目の矜持がそこにあった。

 

山室畳内装店
やまむろたたみないそうてん

 

■住所:神奈川県足柄下郡湯河原町土肥2-19-10
■電話:0465-62-2972
■営業:8:00~17:00 (訪問は要問い合わせ)
■定休:(土) (日) (祝)
■P無:0台
■決済:現金
■情報:InstagramWebSite

 

JR湯河原駅 徒歩7分

 

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