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湯河原・スピルバーグ・ヤギポート

 

湯河原にはヤギがいる。海を見下ろす絶景の丘にヤギがいる。草を食みながらメーメー鳴いている。だってヤギだから。湯河原・スピルバーグ・ヤギポート。いったい、ここは…。

 

五所神社から奥湯河原に延びる、通称オレンジライン。以前はミカン畑だった一帯でヤギの姿を見かけるようになったのは、2024年11月頃のことだ。

 

左に見える道路がオレンジライン

 

ヤギを飼い始めたのは、株式会社むじょうの20代の若者たち。

 

同社は2020年に彼らが立ち上げた会社で、思い出が集まる追悼サイト「葬想式」や自宅葬専門葬儀ブランド「自宅葬のここ」、入棺体験イベント「棺桶写真館」などを展開している。

 

この下にヤギがいるという…

 

人の死と向き合ってきた彼らが湯河原で見たのは、同じように“命”を終えようとしている“土地”だった。

 

いわゆる耕作放棄地。その土地を死なすことなく、次の世代に受け継ぐにはまず何をすべきだろうか…。

 

奥にヤギ1匹発見!

 

「草が生い茂っていては地価が下がり、草で土地の形状がわからなければ買いたい・借りたいという人は現れない」→「まずは草刈りだけでもやろう。でも、人間では大変だ」→「そうだ、ヤギを飼おう」

 

京都に行くのと同じ感覚で、耕作放棄地だった元ミカン畑を借りて5匹のヤギを飼い始めた。

 

話をしてくれたあっぷるささきくん

 

空き家は彼らの“事務所”として

 

湯河原・スピルバーグ・ヤギポートには生後半年から2才半くらいまでのヤギがいる。

 

ヤギは想像以上の食欲を発揮し、あっという間に耕作放棄地の雑草を食べつくした。すると、今度は逆にエサが足りなくなった。

 

とにかく食べている

 

ずっと食べている

 

そんな折、地域で噂が広まった。「ヤギがいる」と。近隣住民や農家が余った野菜や果物を持ってきてくれるようになった。

 

保育園からも問い合わせがあった。「園児たちを連れて行っていいですか?」と。「もちろんです。できれば、家庭から野菜の端を持ってきてくれるとうれしいです」園児たちによるエサやり時間となった。

 

ヤギをのびのびさせつつ管理するところが難しいという

 

長いリードを付けつつ木に絡まらないように工夫する

 

湯河原・スピルバーグ・ヤギポートは今後、ヤギの貸出事業を本格化させていく。保健所の許可も取得した。軽バンも購入した。

 

湯河原周辺の土地は坂や段々が多い。草刈りだけでもひと苦労なのだ。そこにヤギを放つ。あとは想像のとおり。

 

「野菜クズなどがあったらわけてください!ご連絡をいただければ取りにうかがいます!」世話をしながらあっぷるささきくんは笑顔で話してくれた。

 

湯河原の未来はヤギにかかっている…かもしれない。

 

 

湯河原・スピルバーグ・ヤギポート

 

■住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮下411
■電話:050-3138-3737
■営業:9:00~18:00
■定休:無休
■P有:3台(無料)
■支払:-
■情報:Instagram

 

JR湯河原駅 徒歩17分

 

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