BAR CLAVE
夜空に輝く看板が見える。「ラテンの香り」が漂ってくる。にぎやかな音楽や笑い声が聞こえてくる。CLAVEはスペイン語で、テンポを構成するリズムパターンを意味する。BAR CLAVE(バル クラーベ)。名は体を表す。

「本日のオススメ」が営業中の目印 この奥に入口がある
BAR CLAVEはカウンター10席程度の小さな店だ。ワインボトルの独創的な絵やアコースティックギター、ラテンのBGMが私たちをスペインへいざなう。
セニョール(※と書いてくれというので)・御嶽将一(みたけまさかず)さん。
大学時代、語学研修で訪れたスペインでバルの素晴らしさに感銘を受けた。客席は満席、店員とお客のやり取りは軽妙、ライブ感・グルーヴ感に酔いしれた。
大学卒業後、御嶽さんはイタリアン、中華、フレンチなどを渡り歩き、神奈川県茅ヶ崎市にある名店・eL MamBoに行きついた。まさに理想とするスペインバルで、店舗経営のいろはから料理やワインまですべてを学んだ。
そして、2016年、御嶽さんは故郷・湯河原でBAR CLAVEを開業した。さまざまな料理のさまざまな技法を会得している御嶽さんが織りなすスペイン料理は、またたく間に評判となった。

この日の“お通し”はバートレット(洋梨)を使ったグラタンだった
BAR CLAVEにメニューブックは無い。黒板に手書きされている。そのときにおいしい素材を最適な調理法でスペイン料理にしてくれるということだ。

“定番”やドリンクも黒板に書いてある

時には自ら釣りに行く (画像提供:BAR CLAVE)

釣ってきた魚をさばく

この日は「ピキージョのアカハタクリーム詰め」として提供された
最後に、Yugawara Manazuru PRが推したいのは御嶽さんの人柄だ。陽気で明るい。声が大きい。
スペイン料理やワインは難しい。でも、臆せず御嶽さんにオススメを聞いてみよう。「1」聞くと「100」返ってくることだろう。

「この生ハムは『ハモン・セラーノ』といって、生ハムと一口に言っても種類や熟成期間で…(割愛)」

オススメの食べ方は生ハムを焼いたバゲットにのせること 少し溶けた脂がバターのようにパンにしみて絶品だった
御嶽さんの湯河原への愛はすさまじいものがある。100食以上のスペイン料理弁当を子供たちに定期的に振る舞ったり、他店と協力してイベントを開催したり。料理と地域を愛している。それが行動ににじみ出ている。
夜も更け、料理の提供が一段落すると、御嶽さんは包丁をギターに持ち替える。そして歌い出す。「今日より明日の方がおいしくなる努力をする~♪毎日、誰かを笑顔にしたい~♪」

約2ヶ月に1度のペースでライブを開催している (画像提供:BAR CLAVE)
歌は三流、料理は一流。BAR CLAVEの夜は長い。
BAR CLAVE
バル クラーベ
■住所:神奈川県足柄下郡湯河原町土肥1-8-30 湯河原ハイツ 1F奥
■電話:090-8680-1961
■営業:(月) (金)17:00~23:00 / (土) (日)15:00~23:00 (L.O.22:00) ※予約推奨
■定休:(火) (水) (木)
■P無:0台
■支払:現金・QR
■情報:Instagram・Facebook
JR湯河原駅 徒歩2分