【2025年4月13日(日)】もんがわアグリパークがドライフルーツを発売 「畑を想像しながら、素材本来の風味を味わって」
3月27日(木)、もんがわアグリパーク(熱海市泉元門川分122-1)がドライフルーツを発売し、好評を博している。
販売はウェブショップ(https://mikanya-yugawara.jp/product/driedfruits)にて。同園の高橋美帆さんに経緯などをうかがった。
もんがわアグリパークの主力はミカンとキウイフルーツ。秋から冬にかけて大勢の人がミカン狩りに訪れる。
園主である父・髙杉誠一さんを手伝いつつ“修業”する中で、美帆さんにはいくつかの思いが浮かんだ。
「販売や贈答に向かない“訳あり”や“B級品”といった作物が、どうしても一定数出てしまう」
「来場者にもんがわアグリパークらしいものをプレゼントしたいが、今、お客さんが収穫したミカンとキウイ以外に無い」
「オフシーズンの目玉商品が無い」
こうした課題を解決するために美帆さんが考えたのが、彼女がもともと好きだったというドライフルーツだった。
「訳ありミカンもキウイも“我が子”。皮をむけばおいしいのでなんとかしたかった」と美帆さんは振り返る。
美帆さんはフードドライヤーを購入し、ドライフルーツ作りに挑戦した。想像以上の果物のポテンシャルを感じた。
現在の商品は、愛知県岡崎市にある専門工場に製造を委託している。
もんがわアグリパークのドライフルーツの特徴は、砂糖や添加物を使用せず、果物本来の風味にこだわっている点。
40℃程度の低温で、100~200時間かけて素材を乾燥させる。そうすることで、栄養素を残し、素材の風味を引き立てることに成功した。
食感は「ソフト」と「カリカリ」の2種類。「ソフト」をいただいたが、旨味・風味が凝縮されているとはまさにこのこと。白ワインと合わせたいと感じた。
反響も上々だそう。特に、砂糖がまぶされたドライフルーツしか食べたことがない人は「砂糖不使用でこんなに濃厚で甘いなんて…」と感想を漏らすという。
「ドライフルーツは素材の形が残っているところが良いです。園の写真を同封しているので、畑を想像しながら味わってもらえたらうれしいですね」
「同じ品種でも、樹齢や日の当たり方によって渋味や苦味を感じることがあるかもしれません。ひとつひとつ違って個性がある。それが、もんがわアグリパークの“味わいポイント”です」
美帆さんは「みなさんのお声と、機会と、素材があればまた作りたいです」と早くも次を見据える。
まずはもんがわアグリパークのドライフルーツを味見して、興味を持ったあなたは今季のミカン狩りに訪れてみてはいかがだろうか。